水虫に抗真菌薬の効果について

水虫は古くから感染症として広く知られてきたものであり、足の皮膚に感染するというのが典型的なものです。
足の爪に感染して治療が難しくなるケースもあるものの、現代においては水虫に対して有効性の高い治療薬が開発されてきたことによってその治療は比較的容易なものとなっています。
水虫の治療に用いられる抗真菌薬として典型的なのはアゾール系のものとアリルアミン系のものであり、いずれも真菌に特異的な性質に着目して開発されたものであることから、副作用が少なくて長期使用が容易であるというメリットを有しています。

アゾール系の抗真菌薬はエルゴステロールの生合成を阻害し、アリルアミン系の抗真菌薬はスクアレンの代謝酵素を阻害します。
これによっていずれの場合においてもエルゴステロールの含量を低下させるというのがメカニズムであり、人の細胞では必要ではなく、真菌の細胞にとって細胞膜の構成に必要なエルゴステロールが減らすことによって効果を発揮します。
その効果は低濃度では増殖抑制程度のものですが、高濃度になると殺菌作用も示すことから、こういった新しい抗真菌薬を用いることによって水虫の原因となる真菌を殺すことができます。
そのため、患部に存在している真菌を死滅させることが可能であり、水虫の完治を達成することができるようになっています。
しかし、少しでも真菌が残っていると再発してしまうリスクが高いことから、症状が緩和しても根気よく抗真菌薬の使用を続けることが完治のためには不可欠であるということは留意しなければなりません。
殺菌的な効果があるとはいえ、即効性で全ての真菌を死滅させるものではないことには注意しておくことが大切でしょう。